外壁塗装の足場を組む前には、家の周りをどこまで片付ければよいのでしょうか。車や自転車の移動、植木鉢、エアコン室外機、隣家への連絡など、工事が近づいてから気になることは少なくありません。
結論からいうと、現地調査の段階で「足場を立てる位置」「資材の搬入経路」「工事中に使えない場所」を図や写真で確認しておくことが大切です。全部を自己判断で動かす必要はありません。移動できない物や壊れやすい物を先に伝え、誰がいつ対応するのか決めておきましょう。
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この記事では、株式会社勝真建設工業で外構・足場工事の現場作業とWeb運用を担当する岩槻太陽が、足場を組む前に確認したい7項目と、業者へそのまま送れる質問例を解説します。
結論:足場を組む前に確認したい7項目
| 確認項目 | 決めておくこと |
|---|---|
| 車・自転車 | 移動が必要な期間と代わりの駐車場所 |
| 植木・物置・屋外用品 | 施主と業者のどちらが、いつ動かすか |
| カーポート・テラス | 屋根材の取り外しや養生の有無 |
| 室外機・給湯器・換気口 | 工事中に使えるか、養生を外す時間 |
| 隣地・道路 | 越境、敷地使用、車両の駐停車の有無 |
| 生活への影響 | 窓、洗濯物、出入り、騒音、防犯への対応 |
| 傷・破損時の対応 | 施工前写真、連絡先、補償の範囲 |
足場業者が来てから初めて車や植木の移動を相談すると、作業開始が遅れたり、予定していた位置に足場を組めなかったりします。塗装業者との契約前、遅くとも足場工事日の数日前までに確認しましょう。

1.車と自転車をどこへ移動するか
駐車場の中に足場を立てる、資材置き場や搬入通路として使う、飛散防止シートを張る場合は、工事中に車を置けないことがあります。塗装期間中ずっと移動が必要なのか、足場の組立・解体日だけでよいのかを確認してください。
- 移動する車・バイク・自転車の台数
- 移動が必要な開始日と終了予定日
- 月極駐車場やコインパーキング費用の負担
- 工事車両を止める位置と出入りする時間
- 車を残す場合の飛散防止方法
「シートがあるから車は汚れない」とは限りません。高圧洗浄の水や塗料の飛散、足場材の搬入、工具の落下などを考え、できるだけ作業範囲から離す計画にします。
2.植木鉢・物置・屋外用品を片付ける
建物の周囲には、植木鉢、物干し台、ホース、収納ボックス、ベンチ、子どもの遊具などが置かれていることがあります。足場の脚を置く場所だけでなく、職人が通る幅と資材を一時的に置く場所も必要です。
動かせる物は施主側でまとめ、重い物置や地植えの植木は現地調査で位置を見てもらいます。勝手に枝を切る、設備を動かすといった認識違いを避けるため、「残す物」「移動する物」「業者へ任せる物」を写真に書き込んで共有すると分かりやすくなります。

3.カーポートやテラス屋根の扱いを決める
カーポートやテラス屋根が外壁に近いと、屋根材の上やすき間に足場を組む場合があります。屋根材を一時的に外すのか、専用の支持方法を使うのか、別の位置へ足場を立てるのかは建物と製品の状態で変わります。
- 屋根材の取り外し・復旧費は見積もりに含まれるか
- 古い屋根材が割れた場合の扱いはどうなるか
- カーポート下を工事中も使えるか
- 雨樋や照明など付属品へ干渉しないか
足場代が高くなりやすい条件と追加項目は、外壁塗装の足場代はいくら?相場・内訳を足場作業員が解説で詳しく説明しています。
4.エアコン室外機・給湯器・換気口を確認する
室外機や給湯器が外壁の近くにある場合、塗料が付かないように養生します。ただし、吸気・排気口を塞いだまま機器を動かすと不具合や危険につながるおそれがあります。
- エアコンや給湯器を使えない時間があるか
- 使用するときに誰が養生を外すのか
- 室外機を動かす必要があるか
- 配管カバーも塗装するか、外して塗るか
- 換気扇や24時間換気をいつ止めるか
機器を自己判断で動かしたり、養生を外したりせず、塗装業者と設備の取扱説明書に従ってください。「工事中もエアコンと給湯器を使いたい」と契約前に伝えておくと工程を相談しやすくなります。
5.隣地への越境と道路使用を確認する
隣家との間が狭い住宅では、自分の敷地だけで足場を組めないことがあります。足場材やメッシュシートが境界を越える、作業員が隣地へ入る、資材を道路から搬入するといった可能性を現地調査で確認します。
隣地を使う必要があるなら、誰が、いつ、どの範囲について説明し、承諾を得るのかを決めます。道路上に足場や車両を置く場合も、現場条件に応じて道路使用・占用の手続きや交通誘導が必要になることがあります。
狭いからといって、すぐに足場なしの工事が適切とは限りません。選択肢と注意点は外壁塗装は足場なしでできる?無足場工法の条件と注意点も参考にしてください。

6.窓・洗濯物・出入りなど生活への影響を聞く
足場を組んだ後は、メッシュシートで家の周囲が覆われます。高圧洗浄や養生、塗装中は窓を開けられない時間があり、洗濯物を外に干せない日もあります。玄関や勝手口の上に足場を組む場合は、通行できる幅や頭上養生も確認します。
- 窓を開けられる日と時間帯
- 洗濯物を外へ干せない期間
- 玄関、勝手口、駐車場を使えない時間
- 足場の組立・解体、高圧洗浄の予定時刻
- 子どもやペットが作業範囲へ入らない方法
- 夜間の防犯対策と足場への侵入防止
厚生労働省の職業情報では、建築塗装工の作業に足場や脚立の使用、塗料飛散を防ぐネットの設置が含まれています。足場は安全と飛散防止のために必要ですが、住みながらの工事では生活動線との調整も欠かせません。
7.施工前の写真と破損時の連絡先を残す
足場を組む前に、建物の外壁だけでなく、土間コンクリート、タイル、カーポート、植木、室外機、隣地側の状況を写真に残します。もともとあった傷なのか、工事中にできた傷なのかを後から確認しやすくするためです。
- 足場工事と塗装工事の責任者は誰か
- 気になることがあったときの連絡先
- 建物や設備を傷つけた場合の報告方法
- 工事保険の有無と補償範囲
- 悪天候で工期が延びた場合の連絡方法
口頭だけでなく、メールやメッセージ、打ち合わせ記録に残しておくことが大切です。足場業者と塗装業者が別の場合は、どちらへ連絡するのかも確認してください。

足場の見積書で準備に関係する費用を見る
次の項目が必要な現場では、標準の足場単価とは別に費用が計上されることがあります。
- カーポート・テラス屋根材の取り外しと復旧
- 狭小地での小運搬や特殊な組み方
- 屋根の勾配に合わせた屋根足場
- 道路使用・道路占用の申請や交通誘導員
- 通常より長い設置期間や途中の組み替え
- 物置、設備、植木などの移動・復旧
「足場工事一式」だけでは分からない場合は、どこまで含むのか質問します。「足場代無料」と表示されている見積もりも、工事全体の総額と施工範囲で比較してください。詳しくは「足場代無料」は本当?見積もりの仕組みと確認ポイントで解説しています。
業者へそのまま送れる確認文
足場工事前の準備について確認させてください。車と自転車を移動する期間、こちらで片付ける物、カーポート屋根・植木・室外機の扱い、窓や玄関を使えない時間を教えてください。隣地の使用や道路上の作業がある場合は、説明や申請を誰が行うかも確認したいです。
現地調査の担当者へ家の周囲を一緒に見てもらい、スマートフォンで写真を撮りながら確認すると漏れを減らせます。見積書へ記載されていない追加作業がある場合は、契約前に金額も確認しましょう。
準備と費用を含めて2〜3社で比較する
同じ家でも、足場の組み方、カーポート屋根の扱い、隣地への対応、塗装する付帯部の範囲は業者によって提案が変わる場合があります。金額だけでなく、準備する物と追加費用の条件までそろえて比べてください。
依頼先が決まっていない場合は、地域の外壁塗装業者へ現地調査を依頼し、足場計画を含めて比較する方法もあります。広告サービスを使う場合も、契約前に見積書と説明内容を自分で確認することが大切です。
申し込み後、アドバイザーから電話でヒアリングがあり、条件に合う塗装会社を最大4社まで紹介する流れです。
※工事費30万円未満の部分的な補修・修繕は対象外です。
よくある質問
車は工事期間中ずっと移動が必要ですか?
足場の位置、資材置き場、塗装範囲によって異なります。組立・解体日だけ移動する現場もあれば、塗装期間中は駐車できない現場もあります。開始日だけでなく、いつ戻せるかを確認してください。
外壁塗装中もエアコンは使えますか?
使える工程もありますが、室外機や吸排気口を養生する時間は使用できない場合があります。養生の方法と外す時間を業者へ確認し、機器の取扱説明書にも従ってください。
近隣への挨拶は誰が行いますか?
業者が行う場合でも、施主から一言伝えておくと連絡が取りやすくなります。足場の越境や隣地への立入りが必要なら、一般的な工事挨拶とは分けて、使用範囲と期間を具体的に説明して承諾方法を確認します。
植木や物置は業者が動かしてくれますか?
会社や契約内容によります。小物は施主が片付け、重量物は別料金になることもあります。移動中の破損や復旧位置も含め、見積もり前に確認してください。
まとめ:足場の位置と生活動線を写真で共有する
- 車・自転車を移動する期間と費用を確認する
- 植木や屋外用品は、誰がいつ動かすか決める
- カーポート屋根、室外機、給湯器の扱いを聞く
- 隣地への越境・立入りや道路上の作業を確認する
- 窓、洗濯物、玄関など生活への影響を工程表で見る
- 施工前の写真を残し、破損時の連絡先を決める
- 追加作業は契約前に金額と責任範囲を確認する
足場を組む前の準備は、家の周りを片付けるだけではありません。工事中の生活、近隣への影響、追加費用まで含めて計画することが大切です。現地調査で建物を一周し、足場の位置と残す物を写真で共有しておきましょう。
確認した情報
- 厚生労働省|労働安全衛生規則:高さ2m以上の作業場所における作業床、足場の構造、点検などの規定を確認
- 厚生労働省|足場からの墜落防止対策を強化します:本足場の使用や点検者の指名など、足場の安全措置の強化内容を確認
- 厚生労働省 職業情報提供サイトjob tag|建築塗装工:足場・脚立での作業、塗料飛散を防ぐネットなど建築塗装の作業内容を確認
※必要な移動、養生、足場の組み方、道路・隣地の使用、設備の停止時間は、建物・敷地・契約内容により異なります。個別の施工計画は現地調査を行う業者へ確認してください。

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